うつ病で障害厚生年金3級から額改定請求し障害厚生年金2級に認められたケース
ご相談にいらした状況
以前当事務所で障害年金申請のご依頼いただき障害厚生年金3級の受給が決定した方よりご連絡があり、以前よりも症状が悪化しているので、額改定請求が可能かどうかとのことでした。
社労士阪本による見解
額改定請求とは、障害年金を現在受給している方で、障害の状態が悪化した場合、障害等級の見直し(年金増額)を請求することができることをいいます。
原則として、受給権を取得した日又は診査を受けた日から起算して1年を経過した日後でなければ、額改定請求できないこととなっています。※
※障害の程度が明らかに増進したと認められる場合については、1年の待機期間を要しない例外があります(厚生労働省令で定められています)
受任から申請までに行ったこと
現在の診断書の内容が上位等級へ該当しそうなのかを確認しました。
あきらかに上位等級への変更が無理な場合は、額改定請求を見送る必要があります。
というのも額改定請求が認められず、等級が従前のままとされた場合、次回額改定請求ができるのが額改定請求日の1年後の同日の翌日となります。
当該期間に症状が悪化していても請求できないこととなりますので、注意が必要です。
結果
障害厚生年金3級から障害厚生年金2級に額改定されました。
年金額も障害基礎年金(779,300円-平成29年度)に配偶者の加給年金(224,300円-平成29年度)が加算され計1,003,600円(年額)が増額となりました。
額改定請求は、障害状態確認届を提出する更新手続きと異なり、更新年月が到来する前に上位の等級に変更する手続きとなります。
明らかに症状が悪化しているにもかかわらず、当該手続きを行っていないケースが見受けられます。そういうことからも専門家である社会保険労務士に相談されることをお勧めします。
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