中等症うつ病エピソードで障害厚生年金2級に認められ、年間約200万円を受給できたケース
ご相談にいらした状況
職場の転勤があり、仕事内容変更や新しい人間関係等で大きなストレスを感じるようになりました。
腰痛、目の霞み、時々耳が聞こえなくなる等の症状が出始め、次第にうつ状態となっていきました。
職場も忙しく夜遅くまで仕事をしないといけない状況も続き、さらにストレスが増加すると不眠、思考低下、行動停止、意欲低下などがみられるようになりました。
心労で体重が半年で7キロも痩せ、様子がおかしいことを妻に指摘され、精神科を受診することとなりました。その後は、病院で薬をもらいながら仕事を続けていましたが、症状が悪化し入院することもありました。
仕事も休職となり、しばらくは傷病手当金をもらいながら生活していましたが、当該傷病手当金も終了し、この後の生活費をどうしようか考えていたところ、当センターのことを知り、無料相談会に参加されました。
社労士阪本による見解
うつ状態が重く自閉的な生活で全面的に家族の援助が必要な状態で、医師からも就労は止められていましたので、2級以上には該当すると思いました。
ただし、精神疾患の場合病気が原因でコミュニケーション能力が低下しているため、症状をきちんと伝えることができず、日常生活状況等を診断書に落とし込むことが出来ないケースが多々あります。
受任から申請までに行ったこと
診断書が出来上がり内容を確認したところ、傷病名は、中等症うつ病エピソードと書かれていましたが、既存障害として自閉症スペクトラムの記載がありました。
自閉症スペクトラムは先天性となるため、病歴・就労状況等申立書の記載は、生まれた日から記載することとなります。また、幼少期のころに自閉症スペクトラムと指摘されたことがあった場合、20歳前障害として取り扱われ、障害基礎年金での請求となる場合があります。
今回は、今まで自閉症スペクトラムと指摘されたこともありませんでしたので病歴・就労状況等申立書は、受診歴なしと記載しました。
ここでもし病院への受診歴があると初診日が当該時期に変更となり、障害基礎年金での請求に変更となる場合はあるので、誤解を受けるような記載には注意が必要です。
結果
無事に障害厚生年金2級に認められ年間約200万円の受給が決定しました。
病歴・就労状況等申立書の記載内容によっては、障害基礎年金での請求に切り替えられる可能性があります。
何気なく記載した内容によって誤解を受けてしまうケースがあるので注意が必要です。
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