【寝屋川市】軽度知的障害及び広汎性発達障害から二次的にうつ病を発症し、障害年金2級を受給できたケース
ご相談にいらした状況
幼い頃から言葉の発達が遅かったり、学校の成績が悪かったり、コミュニケーションが上手くいかずいじめを受けたり友達とのトラブルが絶えない状態でした。
高等支援学校の時に軽度知的障害と診断され、卒業後は就労移行支援事業所を経て就労継続支援事業所(B型)へ通所されていました。事業所では環境の変化に対応できなかったり、対人関係などがストレスで、朝起きることができないなど体調不良が現れていましたが、以前からコミュニケーション能力が原因で抱えていたトラブルがフラッシュバックするようになり、精神的に不安定となり、頭痛、吐き気、不眠、抑うつ気分などの症状が現れ、自殺未遂を繰り返すようになったため、精神科を受診し、知的障害及び広汎性発達障害から二次的にうつ病を発症していると診断されました。カウンセリングや投薬治療を受けましたが症状は良くならず、事業所へ通所できる時間は徐々に減っていきました。対人関係のトラブルをご本人が解決しようとしても、相手側に障害に対する理解が無く、更にコミュニケーションが上手く取れず状況が悪化し精神的に追い詰められ、家に引きこもるようになって通所はほとんどできない状態に陥ってしまいました。
障害年金を申請しようと思い始めましたが、ご本人やご家族の方では申請手続きが不安だということで提携先の就労支援施設からの紹介で当センターに来所されました。
社労士阪本による見解
幼い頃から言葉やコミュニケーション能力の発達の遅れが原因で、いじめや学校生活で悩み続け、高校生くらいになってから知的障害(精神遅滞)と診断されることがあります。相談者様は高等支援学校の時に軽度の知的障害と診断され、学校を卒業後、就労支援施設でも人間関係が上手くいかず、更にプライベートでも対人関係でトラブルを抱え、二次的にうつ病を発症してしまいました。
障害年金は、一般就労をしている場合は受給が難しくなりますが、相談者様は就労継続支援B型での就労であり、更にはうつ病のためほとんど通所できなくなっていたため、その旨を診断書に反映できれば障害年金を受給できると考えました。ただし、うつ病の初診日は20歳前であったという事、そして例えそれが20歳以降であっても、知的障害がある場合、初診日は生まれた日となるため、保険料の納付の有無は問われないものの、国民年金での請求となり2級以上の等級と認定されなければ障害年金を受給することができません。
また知的障害の方は、病歴・就労状況等申立書について、出生時から現在までの経過を発育や教育歴などの詳細を含めて途切れなく記載しなければならず、相談者様とご家族だけで申請を行う事は難しい状況でした。
受任から申請までに行ったこと
診断書には就労継続支援B型での就労であること、現在はほとんど就労できていないことを明記していただきました。
また病歴・就労状況等申立書の作成にあたり、ご本人とご家族の方、就労支援施設の方から、詳しく病歴や発育、教育歴、就労状況等の聞き取りを行いました。
ご相談者様は、役所で難しい事を口早に話されたりすると、理解できずパニックに陥ったり、物事にこだわりが強い方でしたので、申請前には直接お会いして、病歴・就労状況等申立書にゆっくりと目を通していただき、ご本人様が気にする文言があれば、大勢に影響のない範囲でその場で書き換え、ご納得いただける形に整えて提出いたしました。
結果
障害基礎年金2級に認められました。
初診日が20歳前にある障害の場合、国民年金の保険料納付要件は問われないため、例え未納であっても障害年金を受給できる可能性があります。ただし、例えば厚生年金加入中にうつ病の初診日があっても、知的障害の診断を受けると初診日が生まれた日となり、厚生年金での申請ではなく国民年金での申請となり、そうなると障害等級が2級か1級に認定されないと受給できなくなります。
以上の様に、初診日が20歳前である障害の場合は(例外もまれにありますが)、保険料が未納で可能性が無いと思われていても実際には受給できたり、また障害厚生年金で受給できると思っていても、実は障害基礎年金2級や1級の認定を視野に入れた申請が必要であったりと、特に専門的な知識が必要となってきますので、経験豊富な専門家へご相談いただくことをお勧めします。
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