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球脊髄性筋萎縮症で障害厚生年金1級を受給できたケース

ご相談にいらした状況

平成26年頃から、歩きづらい、疲労感などの症状があり、最初は仕事が忙しかったので、疲れが出ているのだと思っていましたが、徐々に下肢の筋力低下がみられるようになり、上肢もボタン操作の不便性が現れるようになりました。

休養をとっても一向に回復しないし、椅子から立ち上がることさえ困難となり病院を受診することとなりました。結果、球脊髄性筋萎縮症と診断されたとのことでした。

仕事は退職となり車椅子での生活となっていました。

障害者手帳など障害者福祉関係の手続きを進めていましたが、障害年金に関しては、制度が複雑であったことから、専門家にということになり、ホームページから連絡を頂いた後、ご自宅へ無料出張相談させていただきました。

社労士阪本による見解

球脊髄性筋萎縮症は、脳の一部である脳幹や脊髄に存在する筋肉を動かすための神経が徐々に減少することによっておこる神経疾患で顔面、舌、四肢近位筋優位の筋力低下および筋萎縮、手指のふるえ、嚥下障害(飲み込みの異常)、構音障害、呼吸機能低下などの症状が見られます。

また、睾丸萎縮、女性 化乳房、女性様皮膚変化などの軽度のアンドロゲン不全症候がみられることがあります。

症状が多岐に渡るため、「肢体」や「そしゃく・嚥下・言語」といった診断書を使い分けていく必要があります。

受任から申請までに行ったこと

難病の場合は、初診日の特定が非常に難しく、別の疾患で整形外科を受診していたこともあり、これが初期症状であった可能性もあるため、症状と通院歴の整理を行い、初診日の病院を特定しました。

また、病歴・就労状況等申立書も重要になります。初診日がどこの日であるのかわからないような書き方であると誤解を受けてしまいますので、明確に区別し記載しました。

結果

障害厚生年金1級に認められました。肢体の診断書は特に記載漏れが多いので注意が必要です。障害が肢体の広範囲にわたる場合は、関節可動域、筋力も重要項目ですが、日常生活における動作の障害の程度が重要視されます。

医師の中でこの日常生活、すなわち実際の現場での状況が見えず、軽く書かれることが多いようです。そういうことからも専門家である社会保険労務士に相談されることをお勧めします。

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